(朝日)
総務省に最近3年間で解散届を出した政治団体の1割強が「繰越金」を残したままで、その総額が約2億6900万円にのぼることが朝日新聞社の調べでわかった。政治資金規正法は解散後の収支報告を義務付けておらず、こうした繰越金の使途は団体側が自ら公表しない限り分からないままとなる。これまでにも不透明な経理処理を団体の解散によって解消しようとしたケースもあり、解散前後の政治団体の収支報告を義務付ける必要がありそうだ。
対象は、05年12月以降に解散に伴って政治資金収支報告書が公表されている980団体。多くの団体は、繰越金(残金)を他の団体に寄付するなど残金をゼロにして解散していたが、116団体は「翌年への繰越金」を残したまま解散。3団体の繰越金額は「不明」だった。
このうち、国会議員が代表をしていた解散団体の繰越金をみると、民主党の錦織淳元衆院議員の団体が2327万円でトップ。同党では室井邦彦参院議員や肥田美代子前衆院議員と続く。自民党では竹中平蔵元総務相や衛藤征士郎元防衛庁長官らの団体がそれぞれ100万円以上残している。
政治資金規正法は政治団体に収支の公開を義務づけているが、解散後の財産処分に関する規定はない。総務省の担当職員も「残った財産は団体の取り決めに従って扱ってもらえばいい。残った財産を使って任意団体として活動し続ける場合もある」との見解だ。
このため、政治団体の解散後の資産処分を巡っては、小沢民主党代表の政治団体が所有する不動産について、自民党などが「団体の解散後にマンションが小沢氏の私物になりうる」と批判。一方で、かつて政治資金収支報告書の虚偽記載疑惑が浮上した自民党旧橋本派の政治団体「平成研究会」の内部では「団体の解散による問題の整理」が検討された。いずれも、政治資金規正法が解散後の財産の処分を規定していないことでもたらされた事態だった。
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