(中日)
韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領と北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の南北首脳会談から3日で1年を迎える。南北首脳宣言は、韓国の政権交代で事実上「空文化」。金総書記の健康不安説の中、李明博(イミョンバク)政権発足後、初の対話となった2日の南北軍事実務協議も成果はなく、南北間の冷却と緊張は長期化する見通しだ。
「北南関係が非常に深刻な中での会談で、今後の関係に大きな影響を与えるだろう」。北朝鮮の代表は、板門店の韓国側施設「平和の家」で開かれた協議の冒頭、韓国の代表団に語り掛けた。
しかし、協議はわずか1時間半で終了。韓国国防省によると、協議を提案した北朝鮮が持ち出した議題は、韓国の民間団体が北朝鮮に向けて飛ばす批判ビラの中止で、開城工業団地などの経済協力事業に影響が出ると警告した。意表を突く議題に、韓国は「2つの問題の連結は不適切」と答えるにとどまった。
南北間の最大の懸案は、2000年の南北共同宣言と昨年の南北首脳宣言の履行で、協議での議論を予想する声もあった。
首脳宣言は、北朝鮮の黄海沿岸一帯の工業開発など巨額の資金が必要な事業を具体的に列挙しており、経済難の北朝鮮が早期履行を求めたのに対し、韓国は「核問題の進展」などの条件を設定。南北対話が中断する一因となった。
7月に金剛山で起きた韓国人観光客射殺事件で南北間の冷却はピークに達した。一方、9月には射殺事件後初めて民間団体訪朝が実現し、今回の南北軍事実務協議も和解への動きと注目されていた。
南北関係に詳しい柳浩烈(ユホヨル)高麗大教授は「北朝鮮は南北関係の改善よりも、関係中断を正当化するために協議を持ち掛けた。南北関係は当分の間、突破口を見いだせないだろう」と指摘。ビラ散布と開城団地の問題を強引にこじつけ、緊張感を生み出す作戦は、金総書記の健康不安説による内部動揺を防ぎ、体制結束を強化する狙いがあるとみている。
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